ひげ

髭 漢呉シ zī くちひげ mustache
鬚 漢シユ呉ス xū あごひげ beards
髯 漢ゼム呉ネム rán ほほひげ whiskers


日本語だつたら、「ひげ」で一語なんだけど。
漢字も英語も生える場所で字や語が変はる。
ただ、場所を指し示さず「ひげ」を表す場合、
日本で漢字を当てるのに用ゐる字は「髭」が使はれてゐるやうだ。
英語だと「beard」が用ゐられる。中国語は鬍鬚コシユつて熟語があるのかな。


抑も、気になつたのがユリアヌス帝の『ミソポゴン』。そのタイトルが印象的で。
Misopogon、miso(嫌ひ)+pogon(髭)でBeard Haterとか「髭嫌ひ」とか、
髭の蓄へたユリアヌスを嫌つたアンティオキア住民のことだといふ。
で、そのユリアヌスのやうなギリシア風のひげの蓄へ方だと、
顎鬚の方が印象深いので「鬚嫌ひ」の方がいいんぢやないかなと思つたり。
でも、中国語だと「厭鬍者」(中文Wikipedia)ださうな。面白いなあ、色々と。